« What made him decide to make a fool of himself? | トップページ | How can I help them? »

2013/01/30

You should be as busy as a bee to overcome your sorrow.

入試の英文は、じつにさまざまな出典から出題されている。

その中の一つ、2009年度に下関市立大学経済学部(中期日程)で出題された英文は、Dale Carnegieの"How to Stop Worrying and Start Living"。

筆者のDale Carnegie(1888年11月24日 - 1955年11月1日)は、アメリカの実業家で、ビジネスセミナーの講師でもあり、数々の自己啓発書で有名な人物だ。(※ちなみに、カーネギーホールを建造したのはAndrew Carnegie。彼もアメリカの実業家。)

この下関市立大学で出題されたのはその著書の一つ、"How to Stop Worrying and Start Living"(邦題『道は開ける』)の一節で、悩みへの対処法について書かれている。

この中では、教え子の一人・Marion J. Douglas(仮名)が二人の子どもの死の悲しみにもとづく無気力状態をどう乗り越えたのかが書かれている。

それによると、Douglasのもう一人の子どもが模型の船を作ってくれとしつこくせがんできたので、3時間ほどかけてそれに取り組んでいたところ、その間は数か月ぶりに心が穏やかに落ち着くことができたという。

Douglasは言う。

"I realized that it is difficult to worry while you are busy doing something that requires planning and thinking."

(計画や思考を必要とすることに忙しく取り組んでいる間は、心配をしづらくなることに気付いた。)

そして、とにかく自分を忙しく保とうと決意した。

これについて著者のCarnegieは、"it is utterly impossible for any human mind, no matter how brilliant, to think of more than one thing at any given time"
(どんなに聡明でも、人間の心は、所与の時間に2つ以上のことを考えることは全くできない)という心の原理を用いて説明している。

漢字では「忙」という字は「心を亡くす」と書くが、否定的な思考に囚われている時には、とにかく心を亡くしてしまえば良い。悩む暇もないほど、心を亡くしてしまえば良いのだ。

もちろん、悲しみや悩みや苦しみの原因が根本的に解決するわけではない。一時しのぎの対症療法に過ぎないかもしれない。

このDouglasのように、大切な人を喪った悲しみは、どんなに手を尽くしても完全に癒せるものではない。ぼくじしん、5年半前に最愛の祖母を喪った悲しみは癒えていないし、何をしたからといって癒えるものではないことはわかっている。

しかし、忙しい毎日に追われている間に、悲しみの感情が少しずつ諦めへと変わり、悲しみを徐々に受け入れられるようになったのも確かである。

忙しく、「心を亡くす」こと。

否定的にとらえられることも多いけれど、ひょっとしたら、じつはこれが最も健康的な悲しみの乗り越え方なのかもしれない。

« What made him decide to make a fool of himself? | トップページ | How can I help them? »

「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« What made him decide to make a fool of himself? | トップページ | How can I help them? »