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2012/12/05

My impression about "Q" (revised)

【ネタバレ注意!!】ヱヴァQ・感想

【1】『ヱヴァンゲリヲン新劇場版・Q』を公開初日に観て、その一週間後に二回目を、そして先日、三回目を観た(笑)。まず、この作品を御存知ない方のために、概略を解説したい(なので、御存知の方は【10】まで飛ばしていただいても構わない)。

【2】そもそもは1995年に放映された『新世紀エヴァンゲリオン』というテレビアニメシリーズが出発点である。これは全26話あったが、このうち第25話・26話が謎の多い(というより謎しか残らない)終わり方をしたため、「あれは結局、いったい何だったんだ!?」と物議をかもし、社会現象化した。その後、その第25・26話を補完するかたちで『Air / まごころを君に』という映画が公開された(※このテレビシリーズ+『Air / まごころを君に』を、ここではまとめて「旧世紀版」と呼ぶことにする)。

【3】今回公開された『ヱヴァンゲリヲン 新劇場版・Q』は、2007年から始まった四部作の第三作目で、第一作目の「序」、第二作目の「破」に続くものである。「序」は旧世紀版のテレビシリーズを途中までほぼなぞったストーリーだったが、「破」は、旧世紀版をベースにしているものの、旧世紀版とは異なる展開や新キャラクターの登場で、「この続きのQはどうなってしまうのか!?」と思わざるを得なかった。だからこそ「Q」への期待は高まっていたのだ。

【4】ストーリーとしては、14歳の少年少女がエヴァンゲリオンと呼ばれる謎の兵器(ロボットではなく、汎用人型決戦兵器・人造人間エヴァンゲリオン)を操り、「使徒」と呼ばれるこれまた謎の敵と闘う、というもので、それだけ聞くとなんだか単純な話のようだが、実際には話がかなり複雑で、登場人物がほぼ全員、心に何らかの傷を抱えていて、かなりシリアスな展開だ。また、ほのぼのとしたコメディー的な場面と殺伐とした戦闘場面との落差が激しく、まるでジェットコースターのように物語が展開する。

【5】主人公(と呼ぶべきかどうか迷うところだが)の碇シンジは、幼い頃に父・碇ゲンドウに棄てられたことがトラウマとなり、じぶんは必要とされていない人間だと感じて殻にとじこもっている。シンジの母・ユイはエヴァンゲリオン開発に携わる優秀な科学者だったが、シンジが幼い頃にエヴァの起動実験で不慮の事故に遭い、命を落とす(ただし、ユイの魂はエヴァンゲリオン初号機の中に取り込まれており、それに乗るシンジの危機に反応して暴走することもある)。シンジの父・碇ゲンドウは、妻・ユイとの再開を果たすため、「人類補完計画」という謎のプロジェクトを推進する。

【6】旧世紀版では、碇シンジの乗る初号機のほか、エヴァンゲリオン零号機に綾波レイ、弐号機に惣流・アスカ・ラングレーという少女がそれぞれ乗り込む。綾波レイは、碇ゲンドウが妻・ユイの遺伝子から作ったクローンであり、人間らしい感情が欠落しているが、碇シンジと触れ合うなかで人間らしさを身につける。アスカはじぶんをエリートパイロットと自負しているが、実戦では思うように活躍できず、最終的には使徒の攻撃により精神を病んでしまう。

【7】シンジの級友・鈴原トウジが乗ったエヴァンゲリオン参号機が起動実験中に使徒に乗っ取られ、シンジの乗った初号機がそれを破壊した。ただし、シンジは闘うことを拒否したため、ゲンドウが強制的にダミーシステムという自動制御装置を起動させて処理させた。そのことによりシンジは父親への不信感が募り、かつ、級友に自らの手で重傷を負わせた(コミック版では死亡)罪の意識にさいなまれる。

【8】闘いが熾烈になり、綾波レイは使徒を取り込んだ零号機で自爆、アスカは廃人となり、頼る相手がいなくなったシンジの前に謎の少年・渚カヲルが現れる。渚カヲルに心を開くシンジ。だが、カヲルは実は使徒であり、シンジはカヲルを自らの手で葬らざるをえなくなる。(ここまでは旧世紀版・第24話までのダイジェスト。)

【9】新劇場版では、「序」で碇シンジと綾波レイが出会い、接近するまでを軸に描き、「破」でアスカ(式波・アスカ・ラングレーと名前が変更されていた)が登場する。旧世紀版で鈴原トウジが乗り込んだヱヴァ参号機にはアスカが搭乗したが、やはり起動実験中に使徒に乗っ取られ、初号機の手で(またダミーシステムを使って)破壊された。さらに、綾波レイも碇シンジを想う気持ちが高まったが、使徒に対する自爆攻撃を仕掛けて失敗し、使徒に捕食されてしまう。

【10】「破」では、使徒に捕食されたレイを救うため、シンジが初号機で立ち向かうが、暴走(というよりむしろ覚醒?)してしまい、「サード・インパクト」と呼ばれるカタストロフを引き起こしかける。そこに空から渚カヲルが投げた槍が刺さり、初号機の動きが食い止められたところで終わった。






〓〓〓〓以下、ネタバレ注意〓〓〓〓







【11】第一回目を観終えてまず感じたのが、「『破』のラストで公開された予告と全く違う!!エーッ!!( ̄□ ̄;)!!」という驚き。だが、ひょっとしたら、あの予告編は、実は『破』と『Q』の間の出来事を描いたのではないか、という思いも抱いた。

【12】次に感じたのが、「とりあえず、主要キャラ(の大半)と再会できた」という安堵感。冒頭でアスカがヘルメットを脱ぎ捨てる場面がまず最初の高揚感wもっともこれは、トウジ、ケンスケ、委員長ら同級生には当てはまらない。今回、トウジの妹が登場するが、その様子と、後にカヲルから受けた説明から、トウジらはサード・インパクトで亡くなった可能性が高いと思われる。

【13】そして、庵野監督が以前に「破」か「序」のパンフレットで語っていた「エヴァは繰り返しの物語だ」ということばの意味がわかってきたような気がした。要は、全く違うストーリーではなく、旧世紀版(TV版+『Air / まごころを君に』)の再構築であり、出来事の順番が前後したり、何かを担当する人物が入れ替わったりするものの、柱となる大きな流れそのものには変化がない、ということだ。たとえて言うなれば、クラシックの曲をハードロックのバンド用にアレンジした感じである。

〈繰り返しの物語の例〉
①カヲルとシンジのシンクロは、旧世紀版のアスカとシンジのシンクロの反復ではないか。あの時もピアノ曲が印象的だった。そう言えば、コミック版でのカヲルとシンジの出会いの場面では『Q』と同様にカヲルがピアノを弾いていた。

②ゼーレのモノリス「良い。すべてはこれで良い。」という台詞は旧世紀版の「まごころを君に」でも発せられた。その時はサード・インパクト(人類補完計画)の最中にキール・ローレンツがLCLになる場面で発せられた。

③救い出したと思ったレイは、結局救い出せていなかった。『Q』で登場する綾波レイは、何人目かわからないが、別の綾波レイである。これは、旧世紀版で「多分、私は三人目だから」とぽつりと語る綾波レイの姿とダブる。

④結局、カヲルが死を迎えるのも旧世紀版と同じ。首がちぎれる、という死に方も同じだ。

【14】今回の『Q』の舞台は「破」から14年後という設定。ただし、ヱヴァのパイロットである少年少女たちは、アスカいわく「ヱヴァの呪縛」により14歳のままの姿だ。シンジが引き起こした「サード・インパクト」は不完全なもの(「ニア・サード・インパクト」)ではあったが、世界に甚大な被害を与え、そのきっかけを作った張本人として皆から冷たい視線を浴びるシンジ。

【15】ただ、それがなぜなのか、14年間もヱヴァ初号機の中で眠っていた本人は当然わからない(シンジは「綾波を救った」と主張するが、周囲からすれば綾波一人を救うためだけに世界を破滅させかけることになったわけだから、とんでもない迷惑を被ったことは確かだが…)。だが、誰もシンジに対して冷静に状況を説明していないのがそもそもの間違いでwまあ、酔っ払って大暴れした翌日に「俺、何かした?」と聞くようなものだがw

【16】14年後の世界では、それまでシンジたちが所属していた、碇ゲンドウ率いる国連の特務機関・NERV(ネルフ)はサード・インパクトを引き起こした悪の親玉とされているようであり、それに対抗すべく、ミサトやリツコらによりWille(ヴィレ)という組織が作られていた。NERVにはゲンドウと冬月の姿しかなく、NERV本部はサード・インパクトの爆心地であったため、原型をとどめていない。

【15】何の説明もうけられぬまま、ミサトたちからヱヴァに乗るなと告げられ、おまけに首には行動を監視するチョーカーが装着されているシンジ。「ヱヴァに乗って覚醒したら死ぬ」と脅されてストレスがたまりきったところに綾波らしき人物がヱヴァ9号機で登場し、シンジをかっさらうw

【16】連れてこられたのは廃墟と化したNERV本部。そこで父・ゲンドウと再会し、今回の「Q」のキーパーソン・渚カヲルと出会う。「時が来たら乗れ」と言われたヱヴァ13号機。シンジは渚カヲルから、自分が引き金となったサード・インパクト(※カヲルによる、「リリンは『ニア・サード・インパクト』と呼ぶ」という描写があった)の真相を告げられ、衝撃を受ける。また、冬月から、母・ユイ(今回は「綾波ユイ」となっていた!)が遭遇した実験中の事故のことや、綾波レイの真実を告げられ、さらに混乱するシンジ。

【17】冬月から見せられた母の写真。幼いシンジを抱くユイ。その傍らにいた女性がアスカのようにも見えたし、メガネをかけていたのでマリのようにも見えた。ひょっとしたら、アスカの母・キョウコではないのか?と思ったが…。だとすると、〈マリ=アスカの母のクローン〉なのか?それを想像させるセリフが綾波レイの乗るヱヴァ9号機と、マリの乗るヱヴァ8号機の闘いの中にあった。

 マリ「あんたのオリジナルはもっと愛想があったよ」

この場合の「オリジナル」とは、『破』の綾波レイではなく、綾波ユイのことではないのか?だとすれば、マリはユイを知っている人物(のクローン)である可能性がある。考え過ぎであろうか?そう言えば、マリはスポーツドリンクのボトルのようなストローのついた瓶で赤い液体を何本も飲んでいたが、あれはクローンの体を維持するための薬かも?

【18】ヱヴァ13号機と、セントラル・ドグマにある二本の槍(ロンギヌスとカシウス)を使えば世界をやり直せる、とカヲルから教わったシンジ。ヱヴァに乗ることを拒否していたが、カヲルがシンジの首のチョーカーを引き受けたことによりカヲルを信じ、ヱヴァに乗る決意をする…。

【19】旧世紀版との大きな違いとしては、アスカが現段階で壊れていないことwそして、主な登場人物の中で一番まともそうに見えることかwww

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