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2012/03/21

I wonder what I should tell you...

今日、この春から中3になる長男を連れて能開予備校に行った。

ぼくがこの春から能開予備校に出講するのも、じぶんがかかわる職場に息子を通わせれば、目が行き届くので安心だと思ったからだ(笑)。何しろ、父親の職場だからサボったりしようものならえらい目にあうことは本人も承知している。それに、スタッフの皆さんもとても親切なので、お任せしたいと思ったわけだ(本来はSESに来させれば良いのかもしれないが、何しろこの春からは週1日しか開講しないうえに、他の科目の面倒を見ることができないし、家は岡山市内なので、結局、能開セミナーが最適だろうと判断したのだ)。

最初は挨拶だけと思ったのだが、結局、クラス編成テストもその場で受けることができたので、テストを受験させた。その間、父は講師室で原稿の執筆(笑)。

息子は将来、システムエンジニアなど、コンピュータ関連の仕事に就きたい、と話している。

ただ、ぼくとしては複雑な心境だ。

もちろん、じぶんの好きな道に進めば良いとは思う。だが、たとえコンピュータ関連の技術を身につけたとしても、それは最低限必要なものに過ぎず、あとは創造性の部分での勝負になるわけで(どうやら長男はゲーム作りに携わりたいと思っているようだ)、ましてや、若いうちならともかく、定年(という概念が数十年後まで残っているかどうかも怪しいが)まで続けられるとは到底思えない。

もちろん、いまこのような心配をしても始まらないかもしれない。そもそもコンピュータ業界はこの20年間で飛躍的に進歩を遂げてきたわけで、ぼくが高校生のころにはそんな進路を考える生徒はごくまれだったはずだから、20年後にはどう変化しているのかもまったくわからないのだから。

だが、父親としては(…と胸を張って言えるほど立派な父親ではないが)非常に複雑な心境であることも確かだ。もちろん「安定を求めて公務員に…」なんて安直なことは言わない。何しろ、じぶん自身、安定などと無縁の世界にいるのだから、説得力ゼロであるw

ただ、この10年間で社会が恐ろしく劇的に変化していることは肌で感じているし、昨年の震災・津波・原発事故で、日本はもう取り返しがつかないほどの暗闇の中に包まれてしまったことは確かだと思う。特に原発に関して言えば、ぼくが死んだ後もまだ問題は解決していないであろうし、ぼくらやぼくらの上の世代が享受した快楽の「ツケ」を子どもに回してしまうことになるのだから、申し訳ない気持ちでいっぱいになる。

それに、以下のブログにあるように、IT業界も最大手ですら「人材の使い捨て」の状況であるのだから、親としては「コンピュータ関連に…」と息子が望んだとしても、安易に「そうしなさい」とは言い辛い。

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 本ブログの筆者が,つい最近聞いた話である。今春,東京都心に位置するミッション系大学を卒業予定のある女子学生は「サイバーエージェント」に内定をもらったというので,つぎのような会話をすることになった。「実は私の娘も同業種の○○○○○という会社に勤務していたが,人使いが目茶苦茶に荒いので,最近とうとう辞めてほかの同業種の会社に移って,似たような仕事をしている」といったら,彼女いわく「そうなんです,この業界は若くないととても身体がもたないくらい酷使するのが一般的なんです」。「定年まで勤務できるなんて,全然考えもいません」。

(中略)

「あなたの娘さんは何年勤続でした」とも聞かれたので,「6年」と答えたら「30歳代まででよく6年間も働きつづけましたね」。「私なんか新卒でも,いったい何年勤務できるか,いまから予想もしかねている」とも答えてくれた。サイバーエージェントは,大卒でもすぐに手取り30万円になる賃金を支給するが,その後の「人事考課」は非常にきびしく,若者の活力にずいぶん依存しきった事業内容である。しかも,このIT業界では退職金なしの会社も多い。ここでいきなり,似たような仕事・業務を無理やりに挙げてみれば〈デイトレレーダー〉がある。あるデイトレーダーの年収実例を紹介する。

 ☆「年齢 36歳,男性」で「年収(税込み)-780万円」。
 ☆「当人のコメント」:「過酷な仕事です」「結果だけを求められます」「それを出せるならば,稼ぎは大きいです」。
 註記)http://dekisala.com/modules/tinyd3/index.php?id=34

 36歳で年収780万円という金額がはたして,どれほどの賃金水準かといえば,一流企業のそれとしては必ずしもすごく高いとはいえない。平均的に評価すれば高めのほうではあるが,仕事・職業・業種によって多種多様に異なる賃金水準であるから,いちがいに即断できない。「過酷な仕事」であって「結果だけを求められる」からには,年齢が上がっていけば「脳細胞も身体自身もその仕事に着いていけなくなる」可能性が出てくる時期が,ほかの仕事よりもはるかに早く到来することは必然である。

http://pub.ne.jp/bbgmgt/?entry_id=4224271
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「大手企業」といえば、こんな記事もあった。

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就職人気企業225社のうち60.8%にあたる137社が、国の過労死基準を超える時間外労働を命じることができる労使協定を締結していることが、労働局に対する文書開示請求から明らかになった。開示請求したのは、「時間外労働・休日労働に関する協定届」で、労働基準法36条に基づいて労使間で結ばれることから「36(サブロク)協定」と呼ばれる。
http://www.mynewsjapan.com/reports/1385
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もちろん、こんな状況は、じつは昔からあたりまえのことで、いまに始まったことではない。

それに、自営業・自由業(つまり、ぼく自身)ならば、時間外労働なんてあたりまえ…というよりも、どこからどこまでが労働時間なのかわかりゃしないw

大手であれ中小であれ、企業の正社員であれば法的な保護はかなり手厚く受けられるのであるから(そのぶん、自由は制約されるが)、どっちもどっち、と言ったところかもしれない。

だとしたら、ぼくが息子や、そして息子と同じ世代の生徒さんたちに伝えられることは何なのか。語学などの知識ももちろん必要だが、それ以前に何よりも、「社会がどんなふうに変化しても、その変化に合わせてしなやかに生きるための適応力」ではないか。少なくともそれは、ぼく自身がこれまでもがきながらも実践してきたことにはなるであろう。何しろ、ぼくの業界も変化が激しいから、そこで生き延びるには、硬直した「過剰な適応」ではなく、柔軟に変化する「適応力」が必要である。もしぼくがこれ以上適応力がなくなって硬直してしまったら、そこでぼくはこの仕事を辞める覚悟でいる。

ちなみに息子には、宮台真司さんの『14歳からの社会学 ―これからの社会を生きる君に』を既に読ませていて(笑)、本人は「面白い」と言っていたから、今度は『宮台教授の就活原論』を読ませてみようかw

果たして「適応力」の重要性が伝わるであろうか…。

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