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2011/05/02

The cheaper, the worse.

激安価格の焼肉店でユッケが原因と見られる食中毒が発生し、幼い子どもが2名亡くなり、20代の女性も重傷、他にも多数の患者が出ている。

ユッケやレバ刺しをこよなく愛し、ステーキはレアで食べる僕としては他人事ではない。

その焼肉店を経営するフーズ・フォーラスの勘坂康弘社長の会見を、先ほどニュースで見た。

「生食用という肉は流通していません!!」と絶叫し、「うちは他の焼肉店と同じ肉を使っている」「法律でユッケなどの生肉を食べることを禁止すべきだ」と逆ギレも甚だしい会見だった。もちろん、激昂している場面をテレビで強調して流しているせいもあるだろうが。

かたや、板橋区の食肉卸業者は「生食用として売ってはいない」と主張し、かたや焼肉店側は「卸業者から生食用にと勧められた」と主張している様子。

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<集団食中毒>食肉卸が提案…ユッケ用に「加熱用肉を提供」
(5/2 12:13 毎日新聞)

焼き肉チェーン店「焼肉酒家えびす」でユッケなどを食べた富山、福井両県の男児2人が死亡した集団食中毒で、同店を経営する「フーズ・フォーラス」(本社・金沢市)の石野浩平マネジャーが、毎日新聞の取材に「2年前に食肉卸売会社から『ユッケ用に』と提案があり、(加熱用の)肉を提供してきた」と答えた。富山県警は業務上過失致死容疑を視野に、フォーラス社側から任意で資料提出を受けて関係者から事情聴取。福井県警も慎重に調べを進めている。

石野マネジャーによると、この肉は09年5月に東京都板橋区の卸売会社から提案を受け、同年7月から店に出し始めた。これまで食中毒などは起きなかったという。厚生労働省は98年、生食用食肉について大腸菌の陰性や解体、流通、調理方法について基準を定めているが、違反した場合の罰則はない。

石野マネジャーは「卸売業者や飲食店側の判断で、提供は許されると認識していた」と説明、今回の食中毒に対して「衛生面の努力をしてきたが、このような事態を起こして申し訳ない」と陳謝した。【宮本翔平、大森治幸】
(毎日新聞)


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「生食用では販売せず」ユッケ死亡食中毒
(5/2 12:05 日テレNEWS24)
焼き肉店でユッケを食べた男児が食中毒を起こし、その後、死亡した問題で、ユッケに使われた肉を販売した東京・板橋区の業者は、保健所の調査に「生食用としては肉を販売していない」と話していることがわかった。

この問題は、焼き肉チェーン「焼肉酒家えびす」の福井市と富山・砺波市の店でユッケを食べた人が集団食中毒を起こし、男児2人がその後、死亡したもの。食中毒の発生がわかった後、東京都は、ユッケに使われた肉を販売した板橋区の卸売業者に2回、立ち入り調査を行っている。板橋区保健所によると、これまでの調査では生食用と表示して肉が販売された形跡はなく、卸売業者も「生食用としては販売していない」と話している。また、加工場の衛生管理にも問題はなかったという。

東京都は、今後も卸売業者への調査を続けるとともに、この業者が販売した他の飲食店などに対し、客に生では食べさせないよう注意を呼びかけている。
(日テレNEWS24)

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フォーラス・フーズ側は、卸業者からのメールを証拠として公表し、卸業者は「担当者不在」ということでコメントを出していないようだ。

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生肉検査2年間行わず=新たに1店舗で発症―焼き肉チェーン食中毒
(5/2 19:03 時事通信社)
富山、福井両県の焼き肉チェーン「焼肉酒家えびす」の店舗で、食事をした男児計2人が腸管出血性大腸菌O(オー)111に感染し死亡した集団食中毒で、経営するフーズ・フォーラス(金沢市)は2日会見し、卸業者から納品されたユッケ用生肉の衛生検査を約2年間行っていなかったと発表した。また、同社や富山県によると、富山山室店(富山市)で食事をした客1人も溶血性尿毒症症候群(HUS)で入院しているという。同社との関連が疑われる食中毒は、同日までに確認できただけで、死者2人を含め4店舗で49人となった。原因とみられる生肉は、ほぼ同じ日に卸業者から納品されていた。

同社は2009年5月、東京都板橋区の食肉卸業者から「ユッケ用のサンプルができました」というメールとともに、肉のサンプルと衛生検査の結果を受領したという。フーズ社は生で食べるという認識はあったとしている。

ただ同社は同7月の取引開始直後に自主検査をしただけで、それ以降は検査せず、食肉卸業者も行っていないという。

同社の勘坂康弘社長は「以前は定期的に自主検査をしていたが、一度も菌が検出されなかったため怠ってしまった」と話した。

卸業者は取材に対し「担当者が不在のため分からない」としている。
(時事通信社)
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卸業者を庇うつもりは無いが、「ユッケ用のサンプルができました」というメールは、ひょっとしたら、フォーラス・フーズ側から「安価でユッケ用の肉を用意してくれ」という依頼があったためではなかろうか。もちろん、だからと言って粗悪な肉をユッケ用として出荷するのはもってのほかだし、食肉卸業者としてのプライドがあるならば「そんな価格では無理だ」と突っぱねる勇気を持つべきだったと思う。もっとも、その後2年間も検査をしないような業者ならば、そんな勇気は持ち合わせていなかったであろうが。

まだ記憶に新しい「グルーポンおせち事件」でもそうだが、今回の事件も、「安さ」を追求した結果の歪みに他ならない。

確かに、美味いものが安く食べられるのは、消費者にはありがたいことだ。だが、高いものには高いなりの理由もあることを忘れてはならないし、高いはずのものが安くなっているのは何らかの「ウラ」=「しわ寄せ」があることも忘れてはならない。

今回の事件を起こした店は、「安いのに高級店のようなサービス」が売りだったようで、世間ではこれを「企業努力」だと賛美するようだが、企業努力の方向性が大きく間違っている。

そもそも、ものには適正価格があり、人には身の丈がある。この店では、ユッケが290円だったそうだが、それはどう考えても適正価格とは言えない。

また、良い品や良い仕事には、それ相応の対価を払うのがあたりまえの礼儀である。少なくとも、僕自身は自分の仕事を安く買い叩かれようものなら激しく抗うであろう。

値段の高いものが必ずしも良いものとは限らないが、良いものとは得てして、値段が高いのである。

生肉を食べることの是非やそれに伴う法制度の問題、また、抵抗力の弱い幼い子どもに生肉を食べさせた親の倫理的な責任問題などもこれから議論の対象になるであろうが、今はとにかく、亡くなられた子どもさんの冥福を祈るとともに、いま、食中毒で苦しんでいる方々が早く快復されることを願う。

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