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2010/11/23

The peace is being disturbed

今日は朝から名古屋校舎でレギュラー授業。

授業を終えて、スーパーに寄って買い物をしてから宿に戻り、テレビをつけて「ミヤネ屋」を見ながら食事をした後、パソコンに向かってプリントの用意をしていると、北朝鮮が韓国の延坪島を砲撃した、というニュース速報が流れた。

これまで海上での攻撃行動はあったが、陸地への砲撃は過去に例が無い、とのこと。しかも、韓国の海兵隊員2名が死亡、16名が重軽傷、民間人も3名が軽傷を負うという事態になった。

先ほど、ニュースステーションの中で、コメンテーターとして招かれた関西大学の李英和教授が「三代世襲に関する内輪もめが原因ではないか」「混乱している軍部を一つにまとめるために指揮官が意図的に砲撃を行った可能性がある」と語っていた。

朝鮮戦争はあくまでも「休戦」であるからこうした協定破りが行われる可能性はいつでも想定されているし、韓国もそれに備えているが、仮に北朝鮮が日本にミサイルを撃ち込んだ場合、今の政府に何ができるであろうか、と思わずにはいられない。

もちろん、戦争はあってはならないことだ。だが、自分の私利私欲や権力欲のために、あるいは恐怖政治の下で独裁者に媚を売るために他者を犠牲にすることを厭わぬ輩がいることも厳然たる事実なのだ。

こちらが平和を望んでいても、そんなことは知ったことではない、という人間がいるのである。

戦争の無い平和な世の中という理想は、たった一発の砲撃で脆くも崩れ去る。

ふと思い出した言葉がある。ロシアの作家、Alexander Solzhenitsynが1978年にハーバード大学で行った講演、"What is the Joy about?"の一節だ。

これは慶應義塾大学文学部が1994年に出題した英文で、物質的な豊かさの中で精神的に弱体化した西側諸国を、物質的には豊かではないが、暴力と圧政に耐えて精神力を鍛えてきた東側諸国の市民の立場から批判した講演である。

...the fight for our planet, physical and spiritual, a fight of cosmic proportions, is not a vague matter of the future; it has already started. The forces of Evil have begun their decisive offensive; you can feel their pressure, yet your screens and publications are full of prescribed smiles and raised glasses. What is the joy about?
(物理的にも、精神的にも、我々の星を巡る戦い、宇宙規模の戦いは、未来の曖昧な問題ではない。それは既に始まってしまったのだ。悪の力はその決定的な攻撃を始めてしまった。その圧力を感じられるのに、諸君の[テレビや映画の]スクリーンや出版物はお決まりの笑顔や乾杯のグラスで一杯だ。何がそんなに楽しいというのか?)

初めて読んだ時には「何と大袈裟なことを言うのか」「それでも東側は滅びてしまったではないか」などと思っていたが、こうして日本が危機に晒されている今、ソルジェニーツィンの批判もあながち間違ってはいない、と思わざるを得ない。

つい目と鼻の先の隣国で危機的な状況が発生していて、いま、日本もその危機の矛先になる可能性がゼロとは言えないのに、我々は相変わらず能天気なままである。

そういえば、ソルジェニーツィンはこうも述べていた。

"The smooth surface film must be very thin, then, the social system quite unstable and unhealthy."
(滑らかな表面の幕は、間違いなくとても薄く、社会システムは実に不安定で不健康なのだ。)

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